グッチ×マーク・ロンソンのスニーカー誕生

世界を巡回している、期間限定のグッチのスニーカーショップ「GUCCIICON-TEMPORARY」がNY、マイアミ、ロンドンを経て最後の都市、東京に上陸した. クリエイティブ・ディレクターのフリーダ・ジャンニーニと共にスニーカーをデザインした、DJ兼プロデューサーのマーク・ロンソンにインタビュー! ーフリーダと初めて会ったときのことを聞かせてください. 2009年1月に、彼女がミラノのメンズコレクションに招待してくれました. それまでグッチの洋服を着ることはなかったけど、ショーを見て「あれも着たい、これも着たい」というように全てを気に入ってしまいました! その後ミーティングを設けて、まず音楽の話をしたのですが、フリーダは大の音楽ファンで、しかも誰でも知っている曲が好きというよりは自分の好みをきちんと把握している人でした. ースニーカーのプロジェクトはどのように進みましたか? ミラノを訪れる前に、スニーカーのアイデアがあったので、フリーマーケットなどで1920年代、30年代の古いスニーカーを集めてミーティングに持って行きました. 実は、ミーティングは挨拶程度のものだったので、勘違いして袋いっぱいのスニーカーを持参してしまい、恥ずかしい思いをしたのですが. その後、3カ月間にわたり、スニーカーのデザインやカラー、ソールの色、ハトメ、靴ひもといったディテールについてフリーダと話し合いました. ー今回手がけたスニーカーのコンセプトは? スニーカーの長所は、ドレスシューズと違ってコレクターズアイテムになることです. マサイシューズ 今回は、多目的に活用できるデッキシューズをベースに新しいデザインを加えました. 東京のためにデザインしたスニーカーについては、僕が19歳で初めて東京を訪れた際に街で見かけた、パンクロックのバンドのメンバーが履いていたものを想像しました. そして、クラブ「ハーレム」や「ル・バロン」に行くような人たちを想定しています. 東京のストリートシーンはとてもスタイリッシュで、少し派手だけどエレガントでタイムレス、それを表現したいと思いました. ースニーカーと音楽のクリエイションの違いは? 音楽を作るときは、いつもドラム、ギターの音などディテールに注意し、完璧に仕上がるまで仕事を続けます. スニーカーのデザインについても同じでした. 自分の名前を貸すだけでは嫌でしたから、デザインチームやフリーダと多くの時間を費やしました. 自分でも履きたいと思うような、そして自分のワードローブの中でも一番クールなスニーカーに仕上げたくて、細部が完璧になるまでこだわりました.