企業の農業参入、5倍のペース 農地法改正

2009年末の改正農地法施行から2年間で、企業などの農業参入が677件あったことが農林水産省の調べでわかった. 増加数を年平均でみると、改正前の約5倍のペースだ. 累計でも1092法人と1千を超えた. ただ、後継者不足や価格下落が続き、企業の参入による改革がより期待されているコメへの参入は全体の2割に満たなかった. 企業やNPO法人は、以前は地元自治体が指定した場所でしか農業ができなかったが、改正農地法で、借地であれば参入は原則自由になった. 企業による借地での参入が特区で認められた03年から法改正までの6年半をみると、参入は415法人にとどまっていた. 品目別では、農地が狭くても収益力のある野菜が338法人で半数を占めた. 一定の利益を得るには広い土地が必要となるコメは、123法人にとどまる. 野菜に比べてコメはもうからず、まとまった農地も見つけにくいためとみられる.